::: 作品紹介 :::

::: 2005/06/15 :::


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某掲示板に載せた物
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 いつの頃だろうか。
 そうあれは我ら零番隊をさぐる女間諜をとらえ尋問をしていたときだったか。
 口を割らぬ間諜にかける情けなどなし。水責めから始まった拷問は熾烈をきわめた。
 それでもほとんど口をつぐみ物言わぬ様は敵ながら畏敬の念がたえなかった。
 だが壬生の狼にはそれ気にくわなかったようだ。いつの間にか尋問からただの加虐に変わっていった。
 この場合は特に女の部分についてだ。男所帯の隊だ。やはり女に飢えていたのだろう。
 隊員の一人が荒縄を手にすると体中を縛り上げる。
 手早く縛り上げた形に見覚えがないので問いただすと、実は春画にあったという亀甲縛りを試した。と返される。
 悪趣味なとは思ったがそれ以上言わないでいると、了解を得たと思ったらしいその隊員は女陰に連なる荒縄を強く引っ張り始める。
 「くぅ」という女の悲鳴はか細く力なかった。だが先ほどと異なり単なる拷問とは違う響きを含んでいることだった。
 にやりとした隊員は力を強めたり弱めたりを繰り返す。そのたびに漏れる悲鳴にだんだん艶がでてきたのは誰の目にも明らかであった。
 調子に乗った隊員は女陰に指を伸ばし縄についた液体をすくい上げた。女間諜に見せつけいやらしい言葉を投げつける。羞恥ににじんだ顔に気をよくした隊員は乱暴に女陰に指を突っ込んだ。
 時折漏らす悲鳴からするとよほどかき回しているのだろう。グチャグチャと粘ついた水音も聞こえるようになった。この直後隊員はなにやら不明な言葉をつぶやくと袴の帯を緩めだした。
 さすがにそこまでするのはどうかと今更だが止めに入ろうとするが、後ろから肩を掴まれ制止された。
「こうなったら下手に止めるのは危険です」
 この状態で私一人が止めようとしてもおそらく皆止めようとしないでしょう。それに止められたとしても隊員の密やかな楽しみを奪ったと、恨みを抱かれるだけです。
 ほかの隊員たちも、我慢できないというふうにに女間諜に群がっている。
「今、手出しをすればあなたとて無事では済まないかもしれない」
あなたの正体をこんなところでさらすわけにもいきません。そう耳打ちされては手を止めざるを得なかった。


 女の悲鳴を背に部屋の一室から逃げだした。



 体調がすぐれぬと近藤さんに言付けして自室に引きこもった私に声をかけるものがいた。
「香織殿・・・・・・やはりあなたにはこの役目は無理なのです」
「ちがうっ。私は小次郎だ。そうだろう? 慶一郎殿」
 思わず懇願するように言ってしまった後で、顔を伏せる。
「いいえ、あなたは香織殿だ。争いごとは好まぬ。早く平穏になるようにと兄上と笑っていらっしゃった・・・・・・」
「そんな者はもういないのだ。いや、いてはいけないのだ。そう紫鏡を討つまでは」
 そう、紫鏡を討つまではここにいるのは真田小次郎でなくてはいけない。悔しさに唇をかみしめる。
 強く噛みすぎたせいか血が滲み出ていたらしい。慶一郎殿があわてて手ぬぐいを私の口元に寄せる。素早く血をぬぐうと口元を見せるように促される。なすがままに顎に手を添えられ慶一郎殿の方へ向くと慶一郎殿と目線がぶつかった。
「我らの仕事は先ほどもみたように人に言えぬものがほとんどです。小次郎殿はそれでも目を背けずこなされていました」
「今度は・・・・・・最後までやってみせる」
「我らに次という甘えた言葉はありません。それはわかっておいででしょう」
「だが、それでも私が、真田小次郎がいなければ紫鏡を追うことができないではないか」
 紫鏡追討。それは零番隊が受けた任だが、零番隊が無くなれば誰も追う者がいなくなる。
 ほかの隊が任を継いでくれるかもしれないが引き継ぎにも時間がかかる。時間が経てば経つほど追うのは難しくなる。
 それに、家族同然に育った慶一郎殿は任務としての名分が無くなれば、誰にも言わず一人で追ってしまう。この人はそういう人だ。
 私はそれが恐ろしい。
 ならば私が兄上になればいい。そう決めて近藤さんに直談判したのだ。いくつか条件も提示されたが私は言は受け入れられた。
 慶一郎殿は説得ができないとあきらめたのか
「どうしても。とおっしゃいますか」
と静かに問いただしてきた。
「くどい」
短く告げる。
「ならば、体でわかってもらうしかないようですな」
 今まで聞いたことの無いような低い声が慶一郎殿からきこえた。
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