::: ミロワール :::

::: 2002/10/14 :::


*****

某チャットにて話題があったものを書きました
ミロワールはフランス語で「鏡」とのこと
 
 ジェイナス・カスケードと暮らしていて不満はない?
 そう尋ねられることもしばしばあるが、その度にこう答えるようにしている。
「ううん全然」

 確かにそれはある意味では本当である。
 現にジェイナスカスケードは渡り鳥としての技量が高いことに加え、身体的特徴もすこぶる優秀なのだから。
 性格に関しては納得のできないことも多々あるが、それも別れるほどまでには至っていない。
 ……お互いがお互いを求めている今は。
 未来のことなんて分からない。
 でも今のことなら……そう言える。

 それでも最近ちいさな口喧嘩があった。
 なんてことはない、小さな物について。
 まあ、小さいから起こったともいえる。

 鏡

 朝、最低限の身だしなみをしようと、鏡の前に立ち身支度をする。
 私もジェイナスもそういうものには細かい方だ。
 特に髪型のことはお互いに、とてもこだわりがある。
 二人とも……鏡を利用しないとうまくまとまらない髪型だったりする。

 私達は渡り鳥だからいつだって鏡がある所で身支度できるものじゃないけれど、あった場合は使いたくなる。
 今住んでいるこの家には鏡といえるものは、一つしかない。
 一つしかないものを二人が同時に使いたいときは?

 私達の場合……争いという形となる。

「なぁお嬢ちゃん、いいかげん終ったろ?そこ退いてくれねぇか」
 私的にはまだ半分の工程の段階で言われたので、当然拒否する。
「だめ。これからまだ色々しなきゃいけないの」
 手は動かしながら鏡越しに見つめる。
 半分呆れ顔のジェイナスはそれでも私に言う。
「ったく、時間がかかりすぎだぜ。一体いつになったら…」
 近づいて私の髪に触れる。三つ編みをしていない私の髪を一掬いし、口付けながら 「俺としちゃ、このままでも十分なんだがな」
「そんなこといっても駄目なものは駄目なの!もう」
 あわてて振りかえると念を押す。多少顔が赤いとおもう。
 セットしてないので普段と髪型の違うジェイナスの顔が近くにあると少しどきどきする。
 あわてて、両腕で押しのけて後ろを向く。
 ……鏡越しにジェイナスの様子をうかがう
 下を向いているので詳しくは分からないけど…顔色がちょっと…やばいかな…
 何かを決意したように突然こちらを向くと、私の腕をつかんだ。
 何かを考える前に強い力で引っ張られ、ジェイナスの方を向かされる。
 全体的に怒っているのに口元のみが笑った表情… かなりきてるな…
「お嬢ちゃん。これから楽しいデートだ」
 そう言い放つや、周りの景色が歪んだ。
 と思った途端に景色が固定される。
 だけど、つい数秒前までの見なれた景色ではなく、全然知らない別の場所。
 地面がみえ、風が砂煙を上げている。そして目の前のジェイナスの背後には木造の建物。
 見上げるとそこには「家具」の文字が。
「お嬢ちゃん。さ、入ろうか」


 建物の中に入ると、見渡す限りの家具が並んでいる。
 どれもこれもかなり質の良さそうなものばかりだ。
 椅子、机、棚、ベッド…ほかにも沢山。
 鮮やかな色のものから木目をうまく使った美しい物まで。
「すごい……こんなに」
 見とれている間にジェイナスは店の奥へ進んでいた。
 声をかけられようやく気づくと、手招きされた方へ向かう。
 立ち止まったジェイナスに追いついた…とおもった時ふと周りを見る。
 そこは鏡台だけが集められたスペースだった。
「どれでもいいから選びな」
 そう言われたけれど、大小関わりなくどれも立派なものでどれを選んでいいのか……
 とりあえず、一つ一つ目の前に立ち、品定めをする。
「これは……ちょっと小さいかな……こっちは……派手過ぎて……」
 沢山あるのにどうも自分にとって、これだ!といえるものがなかなか見当たらない……
 痺れを切らしたジェイナスも適当に見まわっている……
 声をかけようとジェイナスに近寄った。
 ジェイナスは比較的鏡の部分が大きな鏡台の前に立ち、それを見ている。
 無意識のうちに私も鏡台をみた。
 それは、本当にどこにでもあるような鏡台だった。
 茶色の木枠に楕円系の比較的大きな鏡がはめ込まれ、腰の高さの机には引き出しがついている。
 ほとんど飾り彫りのないものだが、ふとみると、引出しの取っ手の金具には薔薇の小さな細工がしてある。
 これ……ポーチと……同じ……
 気づいた瞬間声に出ていた……

「私……これがいい」

 その後、店員を呼び勘定をすませると、鏡台を後で配達してもらうようにして私達は店を後にした。
 来た時と同じ手段で家に戻ると、今度は素直にジェイナスに鏡の前を譲る。
 二人して身支度を整えると、他愛の無い話をして時を過ごす。
 日が傾くころ、鏡台がとどいた。
 寝室のベッドの横に置いてもらい、配達してくれた人にチップを払う。


 これで言い争いもしなくなる


 その時は無邪気に喜んでいた。




「ぅくぅん……うぅん」
 軽いキスのつもりが、深く長いものとなっていた。
 下になっているジェイナスの首に手を回し、さらに求める。
 舌を絡ませ、腕を絡ませる。
 身体が火照ってくる。
 毎日のようにしているのに……いや、だからこそというべきか。
 お互い裸の状態で睦みあう事を幾度となく経験している。
 口を離すが、唾液が線を引いてお互いを一瞬繋いでいた。
 軽く口付けながら胸、腹、下半身と下にさがる。
 ジェイナスの猛々しいソレを目の前に持ってくると、少しずつ舌を近づける。
 舌が先端に触れる。這うように舐めるとソレは熱くなっていく。
 くびれた所を丁寧に舐めながら右手で丁寧に扱いていく。
 唾液でドロドロとなっているので楽に手を動かすことができる。
 時折、尿道を丁寧に舐めたり、吸ったりする。
 どんな風にすればいいのか……すべてジェイナスから教えられたことだ。
 知っていたとしても、他の人になんか絶対にしたくない。
 でも、ジェイナスになら。
 そう思える自分がいる。
 不意に、ジェイナスの視線を感じる。
 視線をジェイナスの顔に向けると、茶金の瞳がこちらを可笑しそうに見つめていた。
 身体の奥が熱くなると同時に急に恥ずかしくなり、口を離してジェイナスから離れようとする。
「お嬢ちゃん、どうした?続きはしないのか」
 腕を捉まれてジェイナスの胸に引き寄せられた。
「だって……」
 目を合わせることもできない。
「お嬢ちゃんイヤラシイことが恥ずかしくなったのか。うん?」
 黙っていることで肯定していると思われたらしい。
「仕方ねぇな…でもまあ、俺はお嬢ちゃんとやりたいからな…」
 上半身を起き上がらせると私の胸にジェイナスの手が重なる。
 指で乳首を巧みに弄りながら下の方から胸全体を揉み下す。
「あっ……ふぅん……んんっ」
 大きく揉まれるたびに声が漏れる。
 優しかった愛撫がつままれたり、吸われたりだんだん激しいものとなる。
 その度に出ていく声と身体の震えが快楽を得ている証拠となってジェイナスに伝わる。
 ジェイナスの腕が私の下半身に伸びる。指が小さな突起を探り当て、いたぶる。
 一際大きな声を上げてしまった私に、ジェイナスが苦笑と共に声をかける。
「っクククお嬢ちゃんの身体はいつも素直だな」
 そう言われても反論ができない。
 もう片方の手で裡を苛められる。
 入り口をなぞるように触れた後、指を入れられた。
 多少乱暴な動きだが、それも快楽として私の中をめぐる。
「だめぇ……そん……な……に……動かさ…ない………」
 以外にもこの言葉であっさりと動きを止めた。
 いつもなら私の言葉なんか聞いてはくれないのに。
「やれやれ……お嬢ちゃん。ちぃと横を見てみなよ」
 私の後ろに移動したジェイナスは両腕で私を抱きしめ、見ることを促す。
 なにも考えずにジェイナスの言われるまま横を向く。
 そこにあるのは今日届いたばかりの鏡台が一つ。
 変わっているといえば……私とジェイナスの姿が写っている事。
 え?
 いや、鏡だから写るのは当たり前なんだけど……
 私とジェイナスが抱き合っている姿をこんな形でまじまじと見る羽目になるなんて思わなかった。
 慌てて、シーツで身体を隠そうとするが、ジェイナスに抱きすくめられる。
「待てって。今の格好だとお嬢ちゃんの全てが見えるんだぜ」
 そう言って私を鏡の正面に向けた後に私の両足を広げる。
 慌てて閉じようとするが、足を絡まれ止められた。
「あわてなさんなって。こうやって自分のを見るのははじめてだろ。ほらよく見な」
 片腕で私の身体を固定しておいて、もう一つの腕で入り口を弄られた。
「ちょっ……ジェイナス!! っんん!!」
 器用に広げて奥が見えるようにさせながら中指で淵をなぞったり入れたりしている。
「綺麗な色してるじゃねぇか。なあ」
「そ、そんなこと!!」
 指を巧みに使われている。あんな風に動いて…
 鏡に写る光景から目が離せない。
 いつも以上に息が荒くなってくる。
「ねぇっ……いや……ぅん! ……くぅ……」
 私の様子に気をよくしたのかさらに激しさが増す。
「そんな嘘はいけねぇなぁ…こんなにベトベトなんだぜ。お嬢ちゃん」
 入れた指を私の顔の前に差し出すと溢れ出したものを見せつけられた。
 親指とこすり合わされた中指との間にだらりと糸が伸びる。
「いっ……ちゃ……いやぁ」
「なら、指を綺麗にすることだな。お嬢ちゃんの力で」
 そう言うや否や、指を口に入れてきた。
「っんぐ! んん!!」
 口内いっぱいにジェイナスの指が侵入してきた。
 指で口内をかき回される。
 容赦無いジェイナスの指を丁寧に舐めてみる。

 自分の体から出したもの…なんとも形容しがたい味がした。
 こんなことをされているのに…身体が熱くなってくる。
 感じている……
「ふぅん……うっ……ふっ」
 声を上げようとするが上手くいかない。
 しばらく一心に舐めていると指を口から出してくれた。
 裡から出た液体は舐めとって綺麗になったのかも知れないが、唾液まみれだ。
「かはっ……っ……もう……」
 振り向いて目線で抗議をするが嫌味な笑いでかえされ、まったく意味をなさない。

 もっと何か言おうとしたとき、下半身に圧力が加わる。
「ひぃ……」
 気を逸らしていたので予想以上の感覚がつきぬける。

 そのまま一気に奥まで突かれる。

 そのまま激しく突かれる。全ての感覚がそこに集中して何も考えられない。
 目をつぶり、与えられる快楽に身をゆだねていると、顎に手をそえられた。
 正面を向かされ、目をあけるように促される。

「俺とつながっているのがよくわかるだろ。いつもこんな風になってんだぜ」
 まざまざと見せ付けられる。こんな…太いものが…私の中に…
 動かされるたびにあふれ出るものはすでにシーツを濡らすまでになっていた。

「あ……そんな……私……」
 あまりの光景に言葉が続かない……
「ほら、どうした?こんなになってもお嬢ちゃんが俺をはなさねぇからな。つい激しくなっちまう」
「んっ!」
 攻めたてるほうは余裕綽々で動きと言葉を私にぶつけてくる。
「だめ。私もう……」


 突かれた奥が熱い。


 息を整える間、ジェイナスは私をずっと抱きかかえていてくれた。
 身体を少しはなして、ジェイナスに向き合うようにベッドの上で座りなおす。
 相変わらずにやけた顔をみると恥ずかしさと怒りが込み上げてくる。
 両腕を首に回しながらジェイナスをベッドに押し倒す。
「もう……今日は酷すぎ」
「悪い悪い……つい……な」
 目が笑っている。本気で謝ってないのは口調からもにじみ出ている。
「けどまあ……お嬢ちゃんも喜んでんじゃねぇのか?いつもよりもしめつ」
 聞いているうちに顔が赤くなるのが分かる。頬を思いっきりつねってその先を言わせないようにした。
「つぅ。なにするんだ」
「う・る・さ・い!」
 結局本気で謝るまでジェイナスの頬から私の指は離れることはなかった。

 次の日、といっても先程から数時間のことだけど私はあまり普段使わない針、糸、布相手に格闘している。
 これらは朝一でジェイナスに買ってきてもらったものだ。
 普段なら絶対にしてくれそうにないことだけど、
「これ買ってきてくれるまでお預けだからね」
 これでもかというほどに、にっこりとしながらお願いしたら喜んで買ってきてくれた。

 これらを使って作るもの

 鏡 ―を覆うカバー

「昨日のようなことは絶対にさせない……」
inserted by FC2 system