:::Tree of life:::

::: 2007/01/16  :::


*****

エロ ゼット×アウラ 相変わらず強引なオチです。
 
 最近といっても数カ月は経っているだろうか。セントセンテールの一角にある小さな家の静けさを毎日のようにどこか陽気な男が乱していた。乱すといっても本人にはまったくそのつもりはなく単にお目当ての女の子に会いにきているだけである。

 そして家の主であり、男の意中の相手であるアウラも男のことは多少変わった人である程度の認識であるため男の態度は変わる事なく繰り返されていった。
「さあ、今日も今日とて元気だったか〜い? うおっ!?」
 行儀のよろしくないお子様がやりがちな、全力でドアを開けたら壁にドアがあたり跳ね返って本人に襲いかかってくる。という見事なまでの典型的コントを素でやる男にアウラはいつものように声をかけた。
「こんばんわ、ゼットさん。今日は遅かったですね。何か音がしたようですが……」
 常人であれば呆れる、笑うなどなど何かしらのリアクションを返すところだが目の見えぬアウラには体を張ったボケは通じなかった。もっともゼットにとっては好都合である。
 結局鼻で受け止める羽目になったゼットは患部を手で押さえながら口調だけはいつも以上のテンションで答えた。
「いやぁ、この家もオレの登場に熱烈歓迎、建築年数X年、2×4住宅も真っ青のすてきな一撃をプレゼントされちゃったわけさ」
 説明を受けてもさっぱり理解不能なアウラは「はぁ」という言葉しか返せなかった。
「そんな事はさておき、今日はアウラちゃんにお土産。終電間際のお父さんに好評の寿司折りじゃないがお召し上がりはお早めにってなことでね。おいで〜」
 手招きをしているゼットに呼ばれ数歩て近寄ったアウラはいつもとは違う空気を感じた。
「あら、良い香りですね。どうしたんですか?」
「あちゃ〜。ばれちゃった」
 隠していたものを披露する前に感づかれたゼットは額に手をあてる。「ま、いっか。ほらこれ。アウラちゃんにジャストフィットだと思って」
 手を背中に回して隠していたものをアウラの前に差し出す。小ぶりの枝に青紫の小さな花弁がいくつもついたものだった。
 ゼットはアウラの手に握らせる。アウラは顔の近くに寄せると改めて嗅いだ。
「この香り……初めてです。」
「だろうと思った。いやあ、埋蔵金発掘隊も真っ青な秘境を散歩してたら咲いてたもんで、さっそくキャッチ&デリバリーさせてもらった次第さ」
「名前はなんですか?」
「それがエマのおば……いやいやエマの姐御に聞いても知らないと言われちゃぁ、オレにはお手上げってものよ」
 身振りを交えながら語る。心底残念そうにするゼットはアウラに言葉を続ける。
「いやぁ。本当にごめん」
 土下座しそうな勢いというか、本当に土下座しそうになったのを感じて急いでアウラは止めに入る。
「い、いえいいんですよ。知っていれば聞きたかっただけですから」
「え、そう?」
 ゼットは拍子抜けするほどあっさりやめる。突飛な行動には慣れたつもりだがさすがにこのような事でされるべきことではない。アウラはほっと胸をなで降ろした。
 無意識に柔らかな花弁の感触を楽しんでいたアウラはここで先程まで食事の支度をしていたことを思い出した。
「そうだ。夕ごはんできてますよ。今日は良いお肉が手に入ったので照り焼きにしてみました」
「ワォ。自ら光り輝くのはスターの証し。そして食するオレもまたセルフシャイニング。さっそく頂こうかな」
 ゼットが視線をテーブルに向ける。テーブルには湯気をたておいしそうな香りを漂わせている食事が置かれている。ガッツポーズで喜びを表すゼットにアウラはほほ笑みながら一緒に食事を取っていた。
「ふう。やっぱりアウラちゃんの食事は隠し味が効いてて、叫びたくなるほどだね」
「お世辞でもうれしいです」
 少し照れながら嬉しそうにするアウラにゼ、見ているゼットまで嬉しくなった。
(くぅ〜。この幸せ誰にも壊せねぇ)お子様握りで持っていたフォークを握り締めアドレナリン全開で喜びに浸っているゼットはここで頭の上に照明が飛び出すほどのひらめきを思いついた。
(ギリギリ著作権違法しそうな表現だがッ! いける! これならいける)
「アウラちゃん!」
「は、はいっ」 
 ゆっくりと食事をしていたアウラはいきなり呼ばれて驚きを隠せない。つい姿勢を正してゼットの方をむいた。
「あ、そこまでかしこまらなくて良いから」
「そうですか」
「うん。そう……普通でいいからね。で、ちょっと呼んでみたのは一つ提案があります」
「なんでしょう」
 心底から首を傾げ聞き入るアウラにゼットは「提案」とやらを語った。
「どうだね。ここは一つ旅行としゃれこまないか?」
「旅行ですか」
「そうさ。アウラちゃんはこの町からあんまり出たことないって前に言ってたじゃないか。オレはもっとアウラちゃんに世界を知ってほしいのさ。候補だって用意するのが気配りというもの。さっき渡した花があります。そいつらがばば〜んと大量発生しているところなんかどう?」
 その言葉を聞いた時アウラはほんの少しだけ動きを止めた。その後ゆっくりとだが頬をほんのりと桃色に染め、心底から嬉しそうにうなずいた。
「え、いい? ホントに?」
 思いついた事を都合よく言っただけなので断られるかと思っていたゼットだが想定外の好返事に動きを止めた。だが、一瞬で立ち直りアウラの手を両手で握ると大口あけて八重歯を見せつつ笑った。
「うぉーっし! そうと決まれば即行動とくるのができる男というもの。遠足楽しみなお子さんがごとく興奮しながら明日の準備にいそしむぜ! といってもちゃんとアウラちゃんのご飯は残しません。んがんぐっとほらこの通り完食なもんよ」
 片手で器用に食事を平らげると間髪入れず立ち上がり準備と称して慌ただしくアウラの家を後にした。もちろんドアから出る前にはゼット流の決めポーズをしてから立ち去った。
 あまりの展開の早さに置いてけぼりになったアウラはさすがに苦笑するばかりだった。
 

「さーてそんなこんなでやって参りましたオレとアウラちゃん。in花の咲き乱れる場所。途中の危険地帯は俺の力でなんなく回避。なんとなく毎回外に出ている気がするがそんな小せぇ事にはこだわんなよ」
 一体誰に向かって解説しているのかアウラには検討もつかないがつっこみを入れる訳でなくただ、にこにこしていた。
「それにしても良いところですね。こんなに穏やかな所があるなんて知りませんでした」
 頬には柔らかな日差しがかかり、そこら中から緑の匂いが立ち込める。踏み締めると草がほどよいクッションとなって歩くのも苦痛にならなかった。そこかしこから聞こえてくる物音にはきれいな声がする。おそらく小鳥のさえずりだろうか。
 ゼットはうなずきながら
「だろ。なんてったってここは別世界だからね」
 と軽くすごいことを話していた。アウラは比喩表現と思い、同意しながらそのすごさをさらりと流した。
「で、ここが今日泊まるオレとアウラちゃんとのスウィートでハニーなルームです。ささ、ずずずいっとな」
 早速通された部屋に入るとアウラは近くに置いてあった机や椅子に触らせてもらった。
「飾りはあまりないみたいですけ
ど使いやすくなってて……温かいです」
 アウラは椅子の一部を指し、ここを見るようにとゼットに促す。
「ほら角が丸くなってますよね。ここって結構よく触るんですけど尖っている場合が多くて……」
 アウラによればその場所が丸いだけで随分と使い心地が違ってくるそうだ。家の椅子は職人さんに頼んでわざわざ丸くしてもらっていると言葉を続けた。
「作った方は、きっと使う人の事をよく考える人なんでしょうね」
 アウラがしきりに感心しているところにゼットは眉をよせ首をかしげながらつぶやいた。
「ええ〜(不服げ)あの若年寄チックなふさふさ耳がそんなケアばっちしなサービス精神体からこぼれてるとはかんじられんなぁ」
「それはお前の感性が貧弱ゆえ」
「うわぉ」
 入り口のあたりから想像せぬ声がする。
 二人が振り向くとそこには背の高い青年が立っていた。見ると耳の辺りが毛皮のようにみえる。ゼット流だとふさふさ耳と言うことになる。
「おいおい、いるならいるとちゃんと自己主張してくれなきゃ困るぜ」
 例えのつもりか激しいボディランゲージを行いだしたゼットに珍しく普通に言葉を返した。
「そもそもこの家は私のもの。お前のようにせずとも皆おのずとわかるゆえ……にしてもあらかじめ知らせを寄越していたとは言え挨拶もせずに上がり込むとは非礼と思われても仕方あるまい」
 実は昨晩駆けていった後ゼットは、風のような早さでこの場所に舞い降り数日家を借りたい。その間、妹マリエルの所で養生したら? と言い放った後、とんぼ返りでアウラの家に舞い戻っていった。無論その間バシムは口を挟む余裕も無い状態であった。バシムは只でさえ失礼な事をしでかしているゼットに対してのいらつきは覚えていたものの妹マリエルに会うという言葉に惹かれたのは事実だった。そこでここは奴の言うように、マリエルに一度会いに行ってみようと考えを改めていた矢先に自分の居住区内で不法侵入者扱いされ憮然とした。この家の主バシムは圧倒的な威圧感をゼットに向けつつ近寄ってきた。一発触発の雰囲気が巻き起こるがそこへすかさずアウラが謝りをいれる。
「ごめんなさい。あなたの家だと知らずに上がり込みました」
 丁寧なお辞儀をしながら謝るアウラをみてゼットも間髪入れず行動を起こす。
「ま、まってアウラちゃん。これは俺の想定外から起こったことだから今は頭は高くしたままで無問題ィ!ということで、すまない」
 言うや否やその場で土下座で許しを請う。
 一人だけ圧倒的な展開の早さにあっけに取られたものの家の主は気を取り直して言葉を続ける。
「本来お前の言葉は真摯というものが抜けているようにとれるが、今の行動にはそれが伴っている。ゆえにその謝罪は受け入れよう」
 そうして小さく息をはき目を閉じた。
その言葉で安堵したのはアウラであり、諸手を上げて喜んだのはゼットであった。
「バンザーイ。バンザーイ。ふさふさ耳くんのこの甘辛さが身に染みる〜。これが噂のツンとデレってか」
とゼットが余計な事を口にした途端、バシムの目が薄く開きゼットをにらんだ。あわててゼットの身は縮こまった。ゼットの無駄口を一にらみでおさめた。
 大きくため息をついた家の主はアウラに近寄ると一言つぶやいた。
「よくついていけるな」 
 対してアウラは
「半分ぐらいは……でも一生懸命な姿を見てると私まで元気になるんです」
 と笑いながら答えた。
 その言葉に短く頷いたバシムは誰にも聞こえぬほど小さな声で二人の間柄を呟いた。
「その前向きなとらえ方が奴をここまで行動させる理由という事であろうな。人間にもまだこのような者がいるのか」
 なおも床に額を付け、くどいほど謝り続けているゼットにバシムは「もういい」と一言告げる。
 途端ゼットは勢いよく立ち上がる。
「へへーん。俺の必殺土下座特盛がふさふさ耳に通じたようだな」と得意げにするのだった。
 いいかげん疲れてきたバシムはゼットを無視するとアウラにこの部屋のことを説明し始める。「ここの風呂場は部屋の外を抜けた木の下にある。……こちらにきなさい」その言葉にアウラが従う。
「ちょ、ちょっとー。言葉のキャッチボールはちゃんと受け取ってくれよ。昨今の教育には大切だぜ。んもう。ウサギは寂しいと死んじゃうんだからな」
 無視しようとしていたバシムだが、放って置くと際限が無いことに気づく。これまでにない深いため息をついたバシムは「お前はここに泊まりたくないのか。であれば先人の言葉に耳を傾けるものだ」とこれまた、前例無いほどの鋭い眼光でにらみつけた。
 流石のゼットも口を閉ざす。そうしておとなしくバシムの説明を最後まで聞いていた。



「……以上だ。質問は?」
 あらかた説明したバシムがアウラに問う。
 首を振り答えるアウラにバシムは満足したようだった。
「では私は次の満月まで出掛ける」
「はい。大切に使わせて頂きますね」
 そんなやり取りの後バシムは住居を後にした。
 残った二人はバシムを見送った後椅子に腰掛けて一息ついた。
「ったく細かい説明だったぜ」
「それだけ心配してくださったんだと思いますよ」
 二人はバシム特製のハーブティを口にしながらくつろいでいた。
「それにしても本当に気持ちいい所ですね」
 窓辺によったアウラは入ってくる日差しを浴びながら言った。
「気に入ってくれてオレ感激。流石別世界だよね」
 そうですね〜。と朗らか相槌を打っていたアウラはひそかに気になっていた事を口にした。
「そういえばあの花は……どこにあるのでしょうね」
「あ、ここから近い所にあるんだ。散歩がてらいってみる?」 
「ええ」頷いたアウラの手を引きながらゼットは小躍りスキップを繰り出し目的地へいざなうのだった。
 目的の木はバシムの住居からほどなくした小さな広場のほぼ中央に生えていた。一般的な木というよりは蔓のような枝に幾重にも花が重なっていた。アウラの家に一房持ち帰った時も心地よい香りがしていたが、より一層濃密にたちこめていた。
 木を目前としたためかアウラは上気し、とても嬉しそうにしている。ゼットもつられるように頬をゆるめていた。
 木の近くにはネズミらしき小動物がじゃれているのか絡み合っていてうららかな午後に彩りを加えている。
 アウラはしばしそのまま辺りの風景を楽しんでいたが木の根元まで寄りたくなったらしい。それをくんでゼットはアウラの手を引き触れるほどにまで近寄る。
 根元の辺りは幾重にも蔓が絡み合い相当な太さとなっている。うねった蔓の先はだらりと垂れ下がり紫色の花を見事に咲かせていた。
 アウラは顔の近くに花を寄せると胸一杯に香りを吸い込む。蕩けたような顔をみせじっくりと味わっていた。
「なんだか胸が熱くなってきます」
 そうかそうか。うんうん。と頷きの模範演技を繰り返しながらゼットはアウラが飽くまでここにいようと決めていた。しかしただ立っているだけではゼットの「間」がもたない。ゼットも暇つぶしに近くにあった花の花弁を一枚ちぎると観察し始めた。裏表にしたり太陽に透かして見たりするがゼットには花のよさを理解することができなかった。
(しかしまあ。アウラちゃん……いやニンゲンは花とか好きなんだろうなぁ。腹の足しにもなりゃしねぇ)
 と手にしていた花弁を無造作に口にする。ほのかな甘みが口中に広がる。
(こんなちょっとの甘さじゃ……ん ?)
 ここでゼットは体調の変化を感じた。
「ありゃりゃ。なんだかこう急激に腹の辺りが熱くなってきやがった。いきなり発熱発汗風邪のひきはじめ?」
 ゼットは戸惑いを隠さない。ふとアウラをみると顔の上気加減が想定外になっていた。
「アウラちゃん!?」
 あわてて両肩をつかみ様子を確かめようとする。小さく体を震わせたアウラは小さくゼットの名をつぶやくとゼットの胸にもたれ掛かった。顔をのぞき込むと目が潤み、唇はふっくら且つ艶やかな紅に染まり息も粗くなっていた。
「ゼッ……ト……さん……」
 絶え絶えに呟く様子からゼットは異常事態が起こったこと悟った。しっかとアウラの肩を抱くと
「アテンションプリーズ。誰かー! ここにお医者さんはいらっしゃいませんかー! てなコントしてる場合じゃねぇ。さっそく帰って諸症状にあった薬を処方せねば」と宣言して全力疾走の構えをとった。
「まって……」そこに弱々しくアウラが待ったをかける。急激なブレーキをかけたゼットは転びそうになるがそこは我慢の一手でこらえた。
「大丈夫です……」
「本当かい? だけど随分と苦しそうぜ」
「ええ……」頷いたアウラはただ、このままゼットに抱きついていたら収まると答えた。
「そんな事で収まるなら……エーイこの体好きに使ってくれッ!」
 と木の根元に腰掛けアウラを力強く抱き締めた。
「嬉しい」と呟いたアウラは望みどおりゼットの胸に収まり目を閉じている。
 ゼットはじっとアウラの顔を見つめていた。最初は純粋なる心配の心からであったが、基本的に通知表の通信欄に「落ち着きがありません」と書かれること間違いない性格のため心配心そこそこにアウラの顔に見とれていた
(しかし……アウラちゃんてば睫長〜い。あ、今ちょっと動いた……)
 それに加えて現在ダイレクトにアウラの体温を感じて、己の体にある体温上昇度が加速した。
(イカン。おれも急性流感にかかってる? 聡明な頭脳にまで熱が? なんていうかボーッとしてきた) 
 焦点も定まらなくなり眼前のアウラしかうつらなくなる。しかも常日頃かわいらしいと思っている頬や唇が脳内にクローズアップしてくるのだった。呼吸のため動く唇がなんともなまめかしく感じるゼットはつい吸ってみたい衝動に駆られ実行してしまった。触れた瞬間わずかな理性がよみがえり謝りだした。
「ッ! ……ごめん、こんな時に」
 すべて言い終わらないうちにアウラが手で制す。そうして今度はアウラから唇を重ねていった。
「謝らないで……ください」
 ゼットは頷くとより強く唇を吸った。
 舌をからませ、かぶりつくようにアウラの口を吸う。普段アウラを思いやって優しくしかしないのだが今日は違った。だが荒々しく求められてもアウラはむしろ歓迎するかのように嬌声をあげ腕をからませゼットに応えるのであった。
 いつしかゼットの片腕はアウラの下半身へと伸び、スカートを越えアウラの下着の中にまで到達していた。秘部に侵入した指はリズミカルに踊る。
「あっ……あんん……ゼットさん」
 もともと適度な湿り気のあった場所はあふれ出た愛液で辺り一面を濡らすほどになった。
 なおも奥へ指をいれようとしたのだがゼットの手をアウラの下着が行動制限する。邪魔になった下着を脱がそうとしたゼットは勢いあまって
下着を破いてしまった。だがそんな事は二人ともかまわず続けていた。
 ゼットはここでアウラを草むらに横たえるとズボンのファスナーを下ろし昂ぶった下半身を露出させる。
アウラの両足を広げさせ腰の位置に座ると、はちきれんばかりとなった亀頭をアウラの秘所にこすりつけた。これだけでもアウラには気持ち良いのかうわ言のようにゼットを求める声をだす。
 大丈夫だとは思うゼットだが、万が一のため声をかける。
「アウラちゃん……いくよ」
 無言で頷いたアウラちゃんを確認してからゼットは腰を沈める。たちまち柔らかい体内をゼットの肉棒が埋めた。
「はいって……る……」
 アウラは嬉しそうにいった。ゼットはそれを合図にゆっくりと動き始めた。最も手加減していたのは最初だけですぐに力一杯腰をアウラにうち続けた。
「すごい、すごいよ……こんなにきつい」
「私もっ……いいの……あ、んん」
 二人とも恍惚としている。ゼットの腰とアウラの腰がぶつかるたび肉のぶつかる音と局部からあふれる液がまざうビチャビチャとした音が生まれる。二人はおかまいなしに相手を貪っていた。
 時折ゼットは体位を変えるため体を起こしアウラを横向きにさせる。片足だけ持ち上げ腰をアウラに合わせる。いわゆる「松葉崩し」という体勢となりより深くアウラにつながろうとしていた。
「ひぃ……んんっ……はぁ……もっと、もっとぉ」
 荒い息の中で時折欲望のままアウラは呟く。汗を浮かべゼットも力の限り腰を振りアウラの期待に応えた。アウラの体内は肉棒にねっとりと絡み付きこれでもかとゼットの精を絞り取ろうとする。いつも以上の乱れ方は一層の興奮と力をゼットに与えた。
 アウラの顔をよく見たいと思ったゼットは体位を座位に変え、アウラを己のあぐらの上においた。アウラは両の手足をそれぞれゼットの背で絡め密着する。せつなげに眉を寄せ呟く男の名を聞きこれ以上無い程の喜びを内にしながらアウラの中に精を放った。
「あっ……あっ……」
 アウラは肉棒から放たれる精液を胎内で受け止めることに歓喜の声を上げる。
二人ともしばらく何も言わずそのままでいた。ふとアウラがとある事実に気づいた。
「まだ……こんなに固い……」
 胎内に挿入している肉棒は今だ相当な硬度を保っていた。底無しの体力と高揚した気持ちが合わさって脅威の持続力となっていた。流石のゼットも少し照れる。
 そんなゼットにアウラは「まだ足りないのですね」といいながらほほ笑みかける。おもむろに胎内から肉棒を引き抜くと立ち上がり近くの木の幹に手をつきゼットに背を向けやや腰を突き出した。
「!?」
 ゼットはゴクリと唾を飲み込んだ。眼前のスカートを押し上げるとアウラの秘所が映る。
指を差し込むと熱い胎内はどろどろと体液が吹出し、複雑な動きで出迎える。
「ぁん、くすぐったい」
 けだるげな笑い声を上げイヤというように腰を動かす。
「指じゃなくて……ね」
 その言葉を聞いたゼットは
(これは……!? うわさに聞く大胆おねだりというものか!? )
と普段見ない光景に驚愕しつつ、これは「良いものだ〜」と内心にやける。
「そこまでいわれちゃぁ、黙ってられねぇ。ちょうどこの元気棒もチャージMAXだ!」
 ぴょいんとバネのように立ち上がるとゼット曰くの元気棒をアウラの腰に後ろからうずめた。
(クァ〜やーわらけぇ)
 先ほどの続きともあって胎内はぬるつき心なしかさっきよりもきつく締め上げている。感動するのもそこそこに腰を動かし始める。
 アウラの腰をしっかりと支ええぐるように突く。体位をかえたためいつもと違うところに刺激がくる。
「ん。いぃ……すご……いああっ、あんっ」
 アウラもこの上ない乱れ方でゼットを受け入れる。ゼットも嬉しさが込み上げる。ふとここでさっきまで頭の中で充満していた欲望の霧がほんの少し薄れた。一発出した為なのかどうかは定かではない。結果ここで余裕が生まれる。その余裕は先程から感じていた違和感の理由を考えられるほどになった。
(いやしかし、さっきといい今といい妙なんだよな。いやに大胆でいつもの清楚なあの娘はいま何処へ?)
 そんな事を考えつつもそこはしっかり大人のオトコ。欲望の赴くままアウラの体を貪っていく。
「ホント……ッ、く……すごいいいよ」
 ゼットは無意識に言葉を吐き出した。アウラも半ば放心状態で求めた。
「いいの……っぁん……いいっっ、キちゃう、もっ……と、んんんんっ」
そうこうしているうちにアウラの様子が変わった。小さく震え出したアウラは木に寄りかかれなくなりそうになる。とたんに催促するかのようにゼットの一物をぎゅう締め付けて離れようとしない。ゼットは誘われるまま腰を密着させると精液をアウラの中に再度放った。
 絞り取られる。まさにそんな表現がしっくりくるほどにゼットの一物に張り付き絶妙な動きと締まりで射精を促す。
「ひ……ぃん……んん」
 乱れた息を整えながら一物を引き抜く。
 胎内で交じり合った、どろどろした白い体液が名残惜しそうに糸をひきながら纏わり付いていただ重力にさからえず地面にぼとりぼとりとおちていった。
(うわ、自己新記録?)
 なにがとははっきり分からないがともかく瞬間的に感じた自己ベストの誕生を嬉しいような悲しいような気持ちで迎えた。
「うおっ。それより大丈夫か?」 
 ふらついているアウラをゆっくり地面に座らせてみる。
 アウラは言葉にする代りにゼットにキスをしてみせた。安心したゼットは軽いキスを繰り返ししているなかで射精直後特有の醒めた思考で一連のことを考える。
(本当に今日は何かおかしい)
 その答えは予想外の方向から大量の水分と共にやってきた。非常に良いコントロールでちょうどゼットの頭だけをねらって横から激流が襲う。
「っ、ん、ッうっぺー。空気、空気プリーズ。てあるか。おい何しやが……あ」
 そこには大きなバケツをもったバシムがかなり冷たい目をしながら立っていた。無言のまま近寄ったバシムはゼットの手からアウラを引き離し抱えると小屋の方へ全力でかけていった。
 おいて行かれたゼットは局部もろ出しのまましばし動きが止まる。その後事態ののみ込みに成功したらしく下半身に集中していた血液を頭に集め直して怒りをぶちまけた。
「あのふさ耳め! 俺のアウラちゃんをどうするつもりだ! ぅおーしとにもかくにも追跡。っとーぅといけねぇぇ」
 立ち上がったところで下半身の醜態に気づいたゼットは急いで収拾に取り掛かる。しかし約束は踏む男。チャックを上げようとした時に一部致命的損傷をしてしまう。涙目になりながら身だしなみを整えると八つ当たりしながら全速力で後を追った。
「畜生いってぇー!! ふさ耳め、この借りは絶対返すからな!!」
 

 バシムの家の前までやって来たゼットは冷たい表情でドアの前に立ち塞がる家の主との体面を果たす。
「そこをどけッ」
「どいてやってもよいが条件がある。すぐそばに小川が流れているがその中にその身をすべてさらすのだ」
 この辺りの説明にたしかに川があると言っていた。流れは浅いが気をつけろとかなんとか……
「なんですとッ。言うに事欠いてこの俺に入水(自殺?)を示唆するとは、どういうこった。は。まさかアウラちゃんに横恋慕? そんなことは俺がさせな……うおっ、まぶし」
 どこから入手したのか、バシムは小さな何かをゼットの口上途中で投げつける。地面に落ちたとたん大量の光を発する。どうやら閃光弾だったらしい。
 ひるんだゼットにバシムは光りに紛れてゼットの背後まで近づき、背中の愛刀ドゥームブリンガーを奪うと持ち主の首筋に刃を当てる。光が収まった時には情勢は決まっていた。
「早くいくがよい」
 バシムが促す。ゼットは従うしかなかった。
 小川についた二人だがゼットが口を挟む前にバシムは背後からゼットを蹴り上げ川に突き落とした。ゼットは不意打ちにもめげず川岸でヤジロベエのように踏ん張りを効かせるが空しく力つきて川に落ちて行った。
 川幅なくも深さ成人男性の腰あたりで、それほどでもないのだが悪い体勢で入ったため全身を水に濡らすはめになった。慌てて川のそこに足をつけ立ち上がった。
「プハァ、つめてぇッ。もう、俺様瑞々しいったらありゃしねぇ。くぅ、なにしやがる。コラァ」
 両腕を振り上げ威嚇を繰り返すゼットにバシムはあくまで冷ややかな目線を浴びせていたが、クルリと反転して家に戻っていった。
「ええー俺様のコミュニケーション全く無視!? イジメカツアゲは良くないぞ!! イジメ撲滅のためにもここは奥の手体罰だー!!」
 怒りの絶頂であるゼットはいつものオーバーリアクションでバシムの後を追った。
「悪い子はい゛ね゛え゛が〜」
 家の戸を破る勢いで開け川面とキスするはめになった家主を探す。
 対象人物はベッドのそばでアウラに何かを無理やり飲ませようとしていたところだった。
(こいつは!? ああ、アウラちゃんに液体プレイたぁ高度すぎるぜ……こりゃあいつは殺害決定? いや決定!)
 鬼気迫る形相で二人ににじり寄ろうとするのだが唐突にバシムが声をかける。
「タオルは机に置いてある。使うがいい。それと少女の着替えを用意するのだ」
「はぁ?」
 毒気の抜かれたゼットは気の抜けた返事を返した。
「少女の治療を行うのだが肌を見せたくはあるまい」
「そりゃもちろん……治療?」
「そうだ。お前らは下手をすれば死んでいたのだぞ」
 衝撃の展開にゼットの気は一気にしぼんだ。
「おまえたちはいた場所にある木は生命の木と呼んでいる。つがいが側におり、そろって花粉を吸い込むとほぼ強制的に生殖行動を促すからだ」
「それって……」  
 さっきまでのパラダイスな時間を思い出して見る。たしかにあの木の近くによってから強引な展開が続いていた。
「少量であれば影響もないのだが大量であれば発動は免れまい」
「いや、それでも……そのヤッちまうだけで何処に危険が?」
「あの花粉の効力は受胎するまで続く。すぐに受胎したのであればすぐに正気に戻りそう問題もあるまい。だがおまえと少女はつがいといえ種が違う。生殖行為のまね事はできても受胎はするまい。終わりのない行為はだれかが強引に止めでもせねば力つきるまで続くことになる」
「な、なんだってー」
 ゼットはにわかにリアル顔で反応した。
「じゃ、じゃああそこにいる限り俺ら死ぬまでヤッテいたということに」
 バシムはうなづいた。
「現に少女は体力の限界近くまで消耗している、一刻も早くあの場から脱し、花粉を洗い流さねばならぬ」
 花粉洗浄が必要なのはゼットも同様だったのだが体力の余っていたようであったので手っ取り早く川に入ってもらったと説明されるころにはバシムへの殺意は大分消えうせ、代わりにアウラへの心配へと移った。
「それでアウラちゃんは……」
「口内や鼻の粘膜に付着した花粉は水で洗浄した。後は風呂にでも入って体に付着したものを洗い流せば良い」
 風呂の準備はしたのでこれから入れるところだと言われたゼットは
「あ、一点の邪心なく、俺が責任もってすみずみまで……」と申し出たのだがバシムからいまだかつてないほど冷たい目をされ却下された。
 
 結局その後アウラ一人で風呂に入り、もってきていた着替えを着たころには体力も多少は戻ってきたようだ。ゼットも着替えて一息ついたところにバシムが作ったスープを二人に手渡す。トマトベースの野菜を煮込んだスープは体に優しく染み渡っていった。
「美味しい……」
 二人で相槌をうっていると荷物をもったバシムがもう一度旅立ちの挨にきた。「そろそろ出掛ける事にする」
 そもそもいないはずのバシムが存在しているのは心配だったからである。注意事項を説明している際、ゼットの態度に不安を覚えたバシムは念のため途中で道を引き返したのだった。
 家に到着した時に二人がいればそのまま妹マリエルのところに今度こそ黙って出立するつもりであったのだが悪い予想は当たり予想できる一番の危険地帯へと探索の足を進めるにいたった。
 到着した時には案の定、二人の痴態が繰り広げていた(ちなみにバシム視点から見た時には、実際とは異なり、ゼットが強姦しているようであった)
 即座に家に戻りバケツに水を汲み入れると気付けに頭に向かって水を放ったのだった。後は前述の次第である。
 バシムはこれにこりて二人とも忠告を実践するだろうと考え後を任しマリエルの元へ向かおうとした。
「もう……気をつけるようにします」
 アウラの言葉にうなづくとバシムは今度こそ本当に肉親への再開へ旅立った。



 残された二人が最初にしたことは互いに謝ることだった。
「ごめんッ」
「ごめんなさい」
 意もせずタイミングをそろえたように言い出した二人は一瞬の後に笑い出す。ひとしきり笑った後に
「あーあ。せっかく絶景ポインツ見つけた!と小躍りしてたってのに……」
 と悔しそうにつぶやいたゼットに「私も見たいなんて言い出さなかったらこんなことにはならなかったんです……だから……おあいこってことにしませんか?」
アウラの申し出にゼットは戸惑いつつも受け入れた。少しほほ笑んだアウラは「それに……」と付け加えた後に
「ほんとうに……本当にたまになんですけど……ゼットさんとならこういうのもいいかな」
 そういった直後アウラはなんとも形容し難い表情でゼットに抱き締められることとなる。  


 
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